
Flourishing labとは
よい生き方とはどのような生き方でしょうか。
これは長らく問われてきたテーマです。そして、セリグマン博士により創立されたポジティブ心理学は、その独特のフレームワークでこのテーマを研究課題としてさらに考察を深めていく道筋を作ったと言えるでしょう。
セリグマンによれば、ポジティブ心理学の目的は個人や組織のFlourishの向上となります。Flourishというのはあまり馴染みのない言葉ですが、直訳すると「繫栄する」、人として栄える、といった意味になります。日本人の感覚でいうと、
「豊かな可能性を開花させる」
というのがしっくりくるかもしれません。私たちFloulishing labは
Flourishing=あなたの花を咲かせる
の実現をテーマに活動しています。
PERMAとは
よりよい人生を送る、Flourishingには何が必要なのでしょうか。
セリグマンはPERMAという概念を提唱しました。
P = Positive Emotion (幸福感、人生の満足度)
E = Engagement (何かに没頭する)
R = Relationship (関係性、つながり)
M = Meaning (人生や仕事の意味・意義)
A = Achievement(何かを成し遂げる。社会的成功である必要はなく達成の人生、達成のための達成でよい)
非常に有名な概念であり、納得感のあるものばかりではないでしょうか。一方で心理学に偏った内容であるともいえます(ポジティブ心理学なので当たり前ですが)。


Flourishingに何が必要か
Flourishingの達成に必要なものは何か。定まった答えがあるわけではありません。PERMAの5項目は受け入れやすい概念ですが、例えば体の健康は全く不要なのでしょうか。衣食住に困らない生活は不要でしょうか。
全てを兼ねそろえた概念を作るのは困難ですし、そこまでの意義もないでしょう。目的に応じて使い分ければよいと思います。
私たちはわかりやすい概念として、Harvard大学のThe Human Flourishing Programが提唱しているHuman Flourishingを採用しました。2017年にVanderveeleが発表し、その後多くの研究や論文で使用されています1。日本人の価値観に多少そぐわない部分もあるため、一部日本風にアレンジしました。
1. PNAS.2017;114:8148-8156.
On the promotion of human flourishing
Tyler J VanderWeele
PERMAと共通点が多いことがわかると思います。Positive Emotion, Relation, Meaningはほぼ同じ概念として含まれています
そこに
・すこやかな心と体
・善き行い
・衣食住の安心
が追加されています。
これら全てが揃わなくてはならない、というわけではありません。しかし、いずれも同じように重要だということです。
ただ単に、体が健康であればよいわけではないのです。たとえ病気があっても、充実した人生を送ることも可能です。
「あなたの豊かな可能性を開花させる」
私たちは全ての人のFlourishを応援します。